ルーブルアクトとメイショウテゾロ

なんちゅうカッコしとんねん。
もはや何の動物かさえよう分からん。。。

 

以前、「信じる者は救われる」で、「陰謀馬券」のことを書いたが、サイン馬券でも陰謀馬券でも、元は同じで「JRAには勝ち馬が読めている」という発想のもとに端を発している。コンピュータ解析により、どの馬がどこで失速するかだけではなく、中には、どの馬がどこで脚を折るかまで分かっている、というツワモノまでいる。

恵にはそれが本当のことかどうかは分からない。ただ、当たるので、陰謀馬券の方はファックス会員(パソコンがなかったため)にまでなって勉強してみたのだが、その理論は結局よく分からなかった。それでも先の枠連動だけでなく、他にも当てたことがあるのでそれを一つ挙げておく。

 

 

陰謀馬券の発案者が「代替開催の金鯱賞出走馬はいずれ激走する」と言っていた。理由は分からない。本当にいくら聞いても恵には彼の理論は分からないのだ。だから、あまり詳しいこともよく覚えてはいない。ただ、とにかく、それをもとにしてその年の鳴尾記念で探してみた。すると一頭いた。ルーブルアクト。ただこの馬、その金鯱賞では13頭立てで11着に沈み、その後も負け続けていたので人気がない。16頭立てで15番人気。単勝はほぼ100倍。


戦績だけ見て「ほんまにこんな馬、来るんか?」と思ったが、馬柱をよく見てみると「前走との距離差500m」「過去に8番人気からの連対歴あり」「乗り替わり」「過去3走のうちに道中3番手以内あり」と、「覚えておいて損はない 穴馬の見つけ方と荒れるレースの見分け方」で書いた「激走馬」の条件もほぼ満たしている。決め手は前回書いたドラゴンルーブルと同じ種牡馬なことだ。ラシアンルーブル。この種牡馬の子は良い意味でも悪い意味でも人気を裏切ることが多い。それで思い切ってこの馬一頭から賭けることにした。

 

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ただ、残念ながら10万馬券が出る条件が揃っているレースではなかった。詳しくは上記リンクのページを読んでもらいたいが、せん馬になってから3連勝中だったマーベラスクラウン(この1年後JCでG1馬となる)が1頭人気を集めてはいたが、単勝は2.9倍。条件の1.5倍以下には程遠い。また、もう一つの条件である「上位5頭の人気分散」のパターンとも言えない。恵は無理をせず、ルーブルからマーベラスを厚めに上位馬に流した。

結果、1着ルーブルアクト、2着がマーベラスクラウンだった。馬連172倍。1番人気とのフィニッシュとしては悪くない。

 



この時も恵は前回書いた激走馬の見出し方を利用しているが、当然いつも来るわけではないし、1レースに何頭もいることもある。どちらかというと何頭もいる場合はどれも来ないことが多い。ただ、狙い馬が見つからない時などに、一度参考にしてみてほしい。但し、外れても恵は一切責任は持てないので、その辺は自己責任ということでお願いしたいと思う。

これから少し、今度は外した方の話をする。

 

 

1995年のマイルチャンピオンシップ。このレースはメイショウテゾロという馬から上位5頭に流す、とその週の初めに週刊競馬ブックでその馬が出ることを知った時から思っていた。理由は、この馬はデビューから3連勝でシンザン記念を制し、「幻の3冠馬」と呼ばれたフジキセキの対抗馬とまで過去には言われていた馬だったからだ。その後は大敗続きだったが、そういう馬は生涯にもう一度くらいは走る、と恵は思っていた。

そのマイルチャンピオンシップでは予想通りの不人気。18頭立てで16番人気、単勝140倍。また上記の激走条件もほとんど満たしてはいなかった。「前奏との距離差は200m」「追い込み馬なので前3走に3番手以内なし」「牡馬である」「乗り替わりもなし」唯一満たしていたのは千両賞で14番人気から1着していたことだけだった。



それでもこの時の恵は全く揺るがなかった。なぜか「絶対ここで来る」と思っていたのだ。「もしこの馬が激走することがあるのならここしかない」と思った。理由は勘だ。ただ、それは当たっていて、メイショウテゾロはこのG1レースを2着した以降、ただのオープン特別も含め全て大敗し、一度も連対することなく引退した。

「上位5頭に流す」と決めていたのは、「マイルチャンピオンシップは必ず1~5番人気が連対する」というデータがあったからだ。これはそれ以降20年以上経つ現在も有効なデータで、昨年まではやはり必ず連対している。

恵は相手探しを始めて、一番気になったのが「トロットサンダー」という馬だった。横山典弘の馬でマイルの適性が抜群に見えたからだ。そこで恵は資金分配を考えた。テゾロとトロットを厚めに上位5頭に流すか、それともその1点に、その時銀行入っていた全額5000円をぶち込むか。土曜日の時点でだいたいのオッズは分かっていたので1点全額だと500万ぐらいになる。

 

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ただ、少し気になることがあった。相手のトロットサンダーにはたった一つだけデータ的に問題があった。何年遡ってのことだったかは忘れたが、このレースで連対した馬には、それまで全て重賞勝ち経験があったのだ。だが、トロットにはなかった。そこで1点勝負にすることに少しためらいがあった。だが、資金を分散したらそれだけ払い戻しは減る。そこで恵が出した答えは、「そうや。土曜日に資金を増やそう」だった。

もうほとんどの方が、そのオチに気付いていることだと思う。土曜日のレースで絶対来ると思った馬が来ず、資金を減らしてしまい、まずいと思って次のレースでもスって泥沼。元々5000円しかなかった資金だが、土曜日の最終レースが終わった時点で、たった400円になっていた。

 

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自分の馬鹿さ加減にかなり凹んだが、気を取り直して日曜日、上位5頭のうち1頭を外すために考え始めた。理由は400円では100円ずつにしても4点しか買えなかったからだ。「1着に来る」とまでは思えなかったので、単勝は考えていなかった。そして、考え抜いた末に出した答えは「トロット外し」だった。他の4頭には重賞勝ち経験があったためだった。

競馬をしたことがない方は「アホちゃうか」と思うことだろう。いや、実際、アホだ。だが、競馬では流れによっては、こういう意味不明な精神状態に陥ることがままある。恵はそれを「虫が湧く」と言うのだが、そんなことはどうでも良い。




結果、4番人気のトロットサンダーが1着で、2着はやはりメイショウテゾロだった。馬連104000円。10万馬券だった。実はこのレース、前回書いた荒れるレースの条件である一本被り型でも人気分散型でもなかったが、1番人気馬になったビコーペガサスにはマイルの連対歴がなく、武豊が乗っていることもあって押し出され式に人気しただけだったので、ある意味では「上位5頭による人気分散型」と見なしても良かったレースである。もし、そう見なしていたら、「激走馬から10万馬券を全て買う」という方法でも馬券は取れていたのだ。

恵はあまりのショックと自分の馬鹿さ加減に嫌気がさして、もう競馬をやめようと思って、数ヶ月間、本当に競馬をしなかった。だが、その内、うずうずし始め、「500円だけ」といって本当に銀行に500円だけ入れに行って賭け、「こんな金額では当たるものも当たらん」ともう少し増やして……とやっているうちに、知らぬ間に元通り毎週競馬をやる生活に戻っていた。

アホやねえ。。。



次回は、前回言ってた「まどろみ馬券」で2000倍を取った不思議な話と、2度1500万を取り逃した話をしたいと思う。

 

 

まどろみ馬券と1500万を2度取り逃した話

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