Zepp Osaka Bayside

今月11日、Zepp Osaka BaysideにThe Birthdayのライブを観に行ってきた。

 

アタシはお留守番で寂しかったよ。。。

 

最寄り駅は桜島なのだが、恵夫婦はユニバーサルシティ―ウォークで食事をしてから行ったので、そこから歩いた。それなりに歩く覚悟で向かったのだが、少し行くとすぐ何やら人だかりが見え始める。

「ん? あれ何や? あれ、もしかして並んでる?」

「そうなんかなあ……」

近付くと、やはり入場待ちの列だった。

恵たちはいつもライブ前に軽く食事して、入場時間に店を出る。そうすると大方入場していて待つ必要がないからだ。指定席なので急ぐ必要もない。

 

 

「アカンか。全然まだ入ってない。待つしかないな」

「うん……」

我々はしょうがなく指定席用の列に並んだ。

結局、そのまま30分ほど入場待ちをしたのだが、革ジャンを着ている者がいるほど寒い11月の夕暮れ時に、The Birthday Tシャツ姿の強者が何人もいるのには驚いた。しかも、結構お年を召した方に多いのだ。

「気合入ってるなあ……」



入場に結構手間取ったため、ライブは5分押しで始まった。いつものようにバースデイの音が鳴り響く。

「ん?」

恵は何かいつもとは違う感じがした。バースデイが、ではない。自分がだ。なぜかいつもほど乗らないのだ。

― 何でやろ……

理由の一つは係員だと分かった。近くに係員が立っているために入り込みにくいのだ。2階席でもTシャツ姿で立って楽しんでいる人も多い中で、恵はスーツのまま座っていた。当然、下にはバースデイTシャツは着こんでいるのだが。。。

 

嫁が途中からTシャツになった。前回の堺東Goithの時、ドラムのクハラが投げてくれたあのTシャツだ。「涙がこぼれそう」で、嫁でも着られるかどうか心配するほど小さいことを書いたが、とりあえず何とか着られた。

ちょうどその頃、恵の好きな「LEMON」を演奏し始めたのを契機に大声で歌い始めた。このままボケッと傍観して終わるわけにはいかないと思った。歌いながら、座ったまま踊っていた。

 

 

アンコール前、メンバーが一旦、楽屋に帰って行く。「これでもまだアカン」と思った恵は、ここで少し時間があることを知っているためトイレに立った。個室に入り、スーツの上着とシャツを脱いだ。別に席で脱げばよかったのだが、要するにスイッチだ。

「何で(今頃)脱いだん?」

戻った時、そう訊く嫁に顎でステージを示す。

「合わせた」

そこへちょうどバースデイのメンバーが戻ってきた。彼らもTシャツ姿に変わっていた。バースデイはだいたいいつもアンコールからTシャツになってビールを飲みながら戻ってくるのだ。

そこからの4曲は立ち上がって踊りながら歌い、完全燃焼できた。

ボディセンス

後に、恵が今回なかなか入り込めなかった理由を考えていて、一つ思い当たったことがあった。2ヶ月足らず前、堺東Goithで初めてスタンディングに入り、群れの中で2時間ずっと踊り歌った。しかもキャパ200人の狭いハコでだ。バースデイもすぐ近くにいる。それを経験してしまったために、今回2階席で傍観してしまったのではないかと思う。

しかし……

恵はもう年だ。スタンディングは結構しんどい。これからは2階席でも自分でスイッチを入れて初めから立つか。

けど、群れの中ではないので……

やはり、スタンディングに入るか。

現在のところ、年内のライブチケットはどれも取れてはおらず、次の予定はないのだが、もし観に行きたいバンドが小さいライブハウスでやる場合は、これからは迷わず観に行こうと思う。



ライブが終わり、入場口前でビールを飲みながら恵は出てくる人々を見ていた。The Birthdayのライブでいつも感じるのは、その観客の年齢層の広さだ。中には親子3代で来ている家族もいる浜田省吾とはまた違う。親子ではないのにそれ以上の年齢差の人々が普通に入り混じっているのだ。2・30代も多いのに、5・60代の人もかなり多い。そして、若者の方が弾けている、というわけでもない。恵より遥かに高齢と思しき人たちが、Tシャツ姿で踊りまくっているのだ。

若者用のライブに年寄りが行く、または年寄り用のライブに若者が来ている、という感じはどちらもしない。

こんな話をしていると、

「歳なんて、関係ねえよ!」

と、ボーカルのチバが叫びそうだが、まさにそれを体現したライブがThe Birthdayのライブだと思う。

 

 

 

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