車の下取り査定には裏がある

おまえと車で旅行できたりする時は、
果たしてくるのだろうか。。。

 

何か大袈裟なタイトルになってしまったが、そういう場合もあるということである。当然、絶対ではない。が、全くその辺に詳しくない方は損をする場合も多々あると思うので注意してほしい。

 

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車を乗り換える時に今まで乗っていた車の処分方法はいくつかあるが、一番多く利用されるのが次の車を買ったところに下取りに出すという方法だと思う。手続きの面倒さや、売り買いの店が別々だと二度手間になるというのが大きな理由だろう。

よく分かる。恵も面倒なのが嫌いだからだ。それで恵も2度ほど下取りに出したことがある。だが、それよりも多い3度は別のところに売ったのだ。それには理由があった。

1度は結婚して嫁の車と2台になった時。もう1度は父から車を譲り受けた時。貧乏な恵家族に車は2台もいらないので売ったのだが、この2回は次の車を買うわけではなかったので下取りに出すことはできなかった。そして、後の1回は中古車を長く乗って製造から十数年経ち、下取りに値が付かなかったからである。

そういう値が付かない車を、次の車を買う新車ディーラーや中古車センターに引き取ってもらうとどうなるかと言うと、逆に費用がかかる場合もあるのだ。「廃車費用」「下取り手数料」などという名目で、手間賃を取られるのである。

だが、そういう場合でも、「しょうがない」と諦めて下取りに出すのはバカらしいと思う。愛車とお金両方取られる必要はないからである。それではディーラーやセンターに「無駄に」儲けさせるだけになるからだ。

実際にはそれほど手間がかかるわけでもなく、職業柄いずれにせよ日参しなければならない陸運局で、他の車の手続きと同時にするだけのことである。そして、車の方は廃車業者に取りに来させるだけなのだ。

そして、もう1つ覚えていてほしいのは、「還付金がある」ということである。自動車税・重量税・自賠責保険料の未経過分が還付されるのだ。廃車にする時期によってはゼロという場合もあるかもしれないが、通常は満期時期が違うためいくらかの返戻はあるはずである。

ネット時代の現代で、まだそんな業者がいるかどうかは知らないが、この還付金の話を一切せずに着服してしまう業者も昔は結構いたと聞く。

こういうひどい業者に廃車引き取りしてもらった場合は、廃車費用をわざわざ支払って「還付金」と「車の代金」まで取られてしまうのである。今、「車の代金」と書いたのは、どれだけオンボロの車であろうと実際には部品や鉄くずとして、幾らかにはなるからだ。間違っても、金を払って引き取ってもらうべきものではない。




値が付く車を下取りに出す場合も気を付けてもらいたいと思う。同じカラクリを利用する業者もいたようだからである。

彼らはプロなので、車検の残り期間とその時が何月かで還付金がいくらぐらいになるかは頭ですぐに計算できる。そして、それを計算に入れて正当な下取り価格に見せかけるのである。つまり、実際には還付金分を差し引いた低い下取り価格なのだ。

まあ、恵が若い頃のように、知識は人からか本からしか得られなかった時代とは違い、今はすぐにネットで何でも調べられるからなかなか客も騙されないし、バレたらそれこそネットで餌食にされるから、もうそんな業者もいないかもしれないが。。。

ただ、それでもまだ気を付けてほしいことがある。初めから下取り車があることが分かっている場合は、「売る車の値引きを抑える材料に使われる」ことがあるということ。これは今でもかなりの確率で利用されているはずである。

要素が多いほど、交渉術に長けた者が有利になる。だから、できれば初めからこちらの手の内の全ては明かさない方が良い。

たとえば、ディーラー側の腹積もりとしては値引きの上限が30万で下取り価格の見積もりが70万だったとする。つまり本当の合計金額は100万。そこでディーラーは客に下取り価格を65万と提示し、値引き交渉を15万辺りから始めて25万で打ち止めにする。

客がそれでも粘った場合は、下取り価格にまだ5万の差額があるので「では、限界まで勉強させて頂いて後5万値引きさせて頂きます」というのだ。総額95万。

客はそれで調べてきたそのメーカーの値引き上限まで引き出せたので得した気分になるが、実際にはそうではない。正当な下取り価格70万で考えた場合、値引きは25万だったことになるのだ。

これを「下取り車なし」で値引き交渉して上限の30万まで引き出し、後に下取り交渉して正当な額まで引き出した場合は総額100万となる。つまり、交渉の仕方いかんによっては、ものの数十分で5万違ってしまうということだ。

当然、この数字は今適当に考えたもので実際のものではないが、こういうカラクリがあるということだけは覚えておいてほしいと思う。

 

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こんな話をする理由を述べる。

今はもう年なのでそこまでのバイタリティーはないが、恵は20代の頃、車と電化製品を、手間暇かけてかなり値引きさせたことがある。

雑誌で仕入れた最安値をもとに計算して、予算内で買える最上限のものを手に入れようとしたため、そうするしか方法がなくなってしまったからだが、とにかく、それにより、交渉次第で価格に随分差が出ることをよく知っているのだ。

これは新車を買った時の話だが、当時の車の価格は車体本体のみで、エアコンでさえもオプションだった。だから、とりあえず車体のみで交渉する。「エアコンは要らない」などとあり得ないことを言って。

それで上限いっぱいまで引き出してから、今度は「やっぱりエアコンも付けようと思うので、それはどれぐらい値引きしてもらえる?」と切り出すのだ。

そこから1つ1つオプションを増やすごとにそれぞれそのオプション自体の値引き交渉をしていく。そして、その本当に限界まで引き出した価格を持って他店を回り、また値引き交渉するのである。

そして一番安かった店で最後には、今までいらないと言っていたフロアマットを「タダで付けて」とお願いする。そこまでくると、たいがいOKが出るのだ。これだけでも2万前後違ってくる。

みみっちいやり方だと思うだろうが、これをやるかやらないかでは雲泥の差、全体での値引きで交渉した場合とは十数万は違ったのである。

電化製品は大阪・日本橋を2日間かけて各店舗を回り、定価37万のステレオと14万のビデオデッキ総額51万を34万にしたことがある。2日かかっているが、値引き額は17万である。交渉し始めの額が確か6万ぐらいだったから、2日で11万得したことになる。

方法は同じで、まずはステレオで上限を引き出し、限界まできたらビデオを足して交渉する。そして一番安い店の価格を持って他店を回る。それより安い店が出たら、今度はそれを持って回る。

当時の大阪の商人は嫌な顔もせず、できる限りそういう交渉に付き合ってくれた。それでも、だんだんと「申し訳ございません。うちはもう限界です」と白旗を挙げる店が出てくる。そして、最後まで踏ん張った店で購入したのである。




いつもの如く、少し横道に逸れたので話を戻す。

ディーラーや中古車センターに売れない車を引き取ってもらう場合の費用は1~2万だったと思うが、還付金を返納してもらえたとしても、その費用+車の代金を損する。

それぐらいなら、廃車専門業者に売った方が得である。たいだいいくらかにはなる。恵の売った3台も、安かったがいくらかはもらえたし、還付金も戻ってきた。

数万ぐらいの違いなら面倒だから良い、と言う人は別として、その程度でも損をしたくないと言う人は、一度下の広告をクリックして公式サイトを覗いてみてほしい。「よくある質問」などを見れば、それほど面倒でないことも分かると思うので。

だいたい面倒臭がりの恵でもできた程度のこと。廃車手続きや還付手続きも無料でしてくれるし、動かない車でもレッカーで持って行ってくれるから、ほとんど手間はかからないのだ。




最後に、20代の頃の恵のように、あまりにえげつない値引き交渉をする客に対する販売店側の対抗策も書いておく。但し、これも今もまだそんな方法を取るディーラーがあるのかどうかは分からないということは断っておく。

恵が実際に新車を買った自動車販売店を仮にA店とする。だが、恵は初め同じメーカーのB店で買うつもりだった。そこが一番安かったからだ。だが、そのことをA店に電話で話すと、そこの支店長が家まで来て「B店は本当にその価格で売ると言ったのですか?」と訊いてきたのだ。

本当だと答えると、「そうですか、、、実は、あの店には悪いうわさがあるのです」と言いにくそうに話し始めた。

通常、エアコンでも何でも、その車に対する純正部品というものがあるのだが、それを値引き幅に従って、こっそりと社外部品に替えていくのだと言う。要するに純正部品より安いものを付ければ、値引き分を取り戻せるというわけである。

A店の支店長は「社外部品と言っても、ちゃんとしたメーカーの物ですから悪いものではありませんが、知らずにいて、たまたま壊れた時にはメーカー保証は利きません。うちは絶対に勝手にはそういうことはしませんが、お客様のご要望での差し替えには応じます。つまり、社外部品で良ければB店と同じ価格まで下げることはできます」と言った。

そして、話の最後に「B店にもう一度確認してください。うちはそういうでたらめな販売店に関しては内部告発も辞さないので。もう既に監査を入れた方が良いということは本社に言ってありますし」と言って帰って行ったのだ。

そこで恵は、別のメーカーの自動車販売員をしている友人にそのことを訊いてみた。すると彼も「そういう話はよく聞く」と答えた。

ちなみに、そいつとは幼稚園から高校までずっと一緒だったので、できることならそいつから買ってやりたかったが、その頃、恵の好みの車がそのメーカーにはなかったことと予算的に合わなかったために買えなかったのである。彼が勤めていたのは、恵が買ったメーカーより1グレード上のメーカーだった。

で、恵は言われた通り、夜、B店の担当に電話で確認したのだが、返答は打って変わって曖昧なものになっていた。

店を訪れた時は何でもかんでも「いけます」と、かなり軽快に値引きに応じていたのに、「そんな話をしたつもりはない」というニュアンスをバツが悪そうに伝えようとしていた。もう既にA店か本社から脅しが入っていたのだろう。

 

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ご存じかも知れないが、自動車販売店は「本社が全ての販売店を一から作り上げた」というわけではなかったりする。違う業種から自動車販売に変わったところや、合併により元々は違う会社だったところまである。

今はもうあまりその違いが分かり辛くはなったが、同じ名称で統一した今でも、実は本社が100%出資した販売店と地元の個人企業の販売店が混在していたりするのである。

完全に同じ会社の場合でさえ、支店同士というのはライバル関係にあるわけだが、そうなってくると「あいつら、勝手なことしやがって」という想いはよけいに強くなるのだと思う。

恵は一昨年、今回話をしたそのメーカーの車をまた買ったのだが(友人は既に自動車販売の仕事を辞めている)、今回はそれほど値切るつもりもなかったため、「良さそうな店」だけをネットで探した。

名称は変わっていても、やはり調べる方法はあるようで「良心的な販売店」や「ヤバそうな系列」は分かるから、皆さんも車を買う時は調べて販売店を決めてほしいと思う。

多くのメーカーの販売店は、自宅からそう遠くないところに何店舗もあると思うので、それらの口コミを見てみると「あの店の従業員の対応はこんな感じ」とか「だいたい販売店名の後ろに〇〇と付く系列はダメ」などという情報が得られると思う。

営業妨害はしたくないので詳しくは書けないが、恐らく調べたらすぐに分かると思う。車の購入は恵など庶民にとっては非常に高い買い物だし、本来は新車を手に入れるという、うれし楽しの事柄なので、嫌な目はしたくないという人には注意してほしいと思う。



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